公団ウォーカー

日本住宅公団多摩ニュータウンたまにゅーたうん永山団地ながやまだんち

東京都多摩市永山 公団賃貸・分譲併存 昭和46年入居開始

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 多摩ニュータウン永山団地は、多摩ニュータウン第1期入居エリアの諏訪・永山地区を代表する団地です。かつて多摩丘陵は、映画「平成狸合戦ぽんぽこ」で描かれていたような田園風景でしたが、昭和30年ごろから多くの民間事業者が京王線沿線から南に向かって宅地開発やゴルフ場開発が行われていきました。このまま放っておけば多摩丘陵が乱開発され尽くしてしまうことは明らか。そうであればいっそのこと区域を定めて計画的な都市整備を行い、意図的に供給過剰状態を作り出せば乱開発の南進はブロック出来、さらには住宅不足にも寄与できるという考えがあり建設省・東京都・日本住宅公団によって未曾有の計画都市「多摩ニュータウン」が立案されました。現在、ニュータウンの状況を見ると目的は見事に達成され南多摩尾根幹線以南のニュータウン区域外では昔から変わらぬ里山の風景が残っています。
 なお今回取り上げる永山団地は、ニュータウン計画以前から建設が計画されていた団地で早くから用地買収に着していたことから他地区より完成が早く、昭和46年3月26日に第1期入居と相成りました。

アイコン賃貸エリア





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中央に大規模な団地商店街があり、そこから南北へ歩行者路が伸びています。南端部は南多摩尾根幹線道路で、多摩ニュータウン区域の境界部になります。


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かっこいい銘板


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団地中央を横断する広い歩行者道路は、諏訪地区の商店街とも接続しており人の往来が激しいです。


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団地の中央部には永山団地名店街があり、買い物客で賑わっています。グルメシティがメインテナントとして入居しています。多摩ニュータウン区域内では、近隣住区ごとに商店街が配置されています。


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遠くに見えるポイントハウスはお隣、多摩ニュータウン諏訪団地の住棟です。


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1階が商店街になっている下駄履き団地です。永山団地の商店街は他団地に比べ規模が大きいです。


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商店街から見える範囲にポイントハウスが多く配置されています。


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高層棟は耐震補強工事が完了


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徹底した歩車分離が図られているのは流石ニュータウンです。子供たちにとっても天国のような空間で、子育てには最高の環境だと思いますよ!


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商店街の隣には保育園。かなり大きいです。


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商店街と隣接する永山南公園もかなり広いです。住戸面積は小さめですが、外に出ると何もかもスケールがデカくてニュータウンの凄さを見せつけられます。


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案内板


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高層ポイントハウスの1階部分です。


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エレベーターが後付けされた階段室型住棟


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南北の歩行者道路です。「平成狸合戦ぽんぽこ」の百鬼夜行のシーンはここかな?


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広い芝生空間はさすが公団クオリティー


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商店棟の裏側


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遠くに見えるポイントハウスが景観上のアクセントになっています。


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スターハウスの代わりに建てられるようになった高層ポイントハウスは、多摩ニュータウンの象徴的建物ですね。永山団地内は起伏が少なく、地形的な理由でポイントハウスを採用する必然性はないのですが、このようにたくさん建設されました。景観ありきの設計が公団らしくて素敵です。


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多摩ニュータウンといえば「坂だらけで暮らしにくいのではないか」と誤解されている方が多くいらっしゃいますが、写真を見ていただくと分かる通り団地内は至って平坦です。ニュータウンを建設するにあたって、元の地形が全く想像もつかなくなるほど大規模な造成工事を行い、徹底的に高低差が埋められています。多摩ニュータウン内では、派手に造成工事を行っていた昭和時代の団地の方がフラットに仕上げられており、地形の保全に努めた平成時代の新エリア(南大沢や若葉台等)の方が起伏が激しかったりします。


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平和な風景。


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永山団地は、住棟の高さを越えるような樹木は意外と少なく、すっきりとした印象です。


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多摩ニュータウン内で最も古いエリアでありながら現在においても全く通用する素晴らしい街で、今日も子供たちが元気に走り回っています。平成の中頃、メディアでは「多摩ニュータウン」のイメージを悪く伝えることが流行した時期がありました。やれ高齢化、やれ限界集落と誤ったステレオタイプにより、今でも非常に誤解を受けているように感じます。公団ウォーカーでは、全国数百カ所の団地を見て回ってきましたが、永山が特段問題のある団地には全く見えず、むしろ健全な方だと思います。誤解されている方は、是非一度、自分の目で多摩ニュータウンを見に行って欲しいです。


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商店街の高層棟が遠くに見えます。時折視界に入ってくる高層住棟が都会っぽさを感じさせます。


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高層棟から西側を望む。


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商店街


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広場の名称が直球で「4の3の4広場」だそうです。


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団地の南端部に見える道路が「南多摩尾根幹線道路」です。この道路が、多摩ニュータウン区域とその他の地域の境界となっています。この道路、もともと自動車専用道路プラス側道という高規格な道路として整備する予定だったのです。しかしながら永山団地の入居が始まった頃といえば公害が社会問題になっていた時代だったため、永山団地でも建設反対運動が激しく展開されました。結局この道路は、2車線で暫定整備されたまま半世紀が経過。特に永山付近では、団地を避けるように上下線が南側に寄せられ、団地と道路の間に大きな離隔が取られています。令和2年現在、南多摩尾根幹線道路は計画が大幅に見直され、4車線の一般道路として整備が進められています。


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諏訪・永山エリアの階段は、昔よく駅で見たようなゴムの3本線がくっついたものなんですよね。


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多摩丘陵パノラマの丘から永山団地を望む。


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主要な道路に面する住棟番号の下に地名が併記されています。多摩ニュータウンらしい風景。


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ずらずらー


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永山団地から帝京大学・百草団地まで望めます。


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こちらは永山団地名物、高層メゾネット住棟です。2フロアで1戸なんですよ。


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なかなかの迫力。


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2階以上がメゾネットになっているようですね。


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商店街の高層棟から南側を見るとこんな感じ。永山団地の切れ目がニュータウン区域の切れ目です。向こう側に里山の風景が残っています。


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左側にちらっと見えるのが都営諏訪団地。令和2年現在、建て替え事業中です。


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永山南公園


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グルメシティ


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いい眺めですねえ。


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永山団地(手前)と都営諏訪団地(奥)


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ずらーっと。


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この写真に写っている高層ポイントハウス2棟は、団地再生事業により令和2年に取り壊されました。


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多摩ニュータウン内の団地は、とにかく並木が綺麗です。


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