公団ウォーカー

日本住宅公団ハイタウン塩浜しおはま

千葉県市川市塩浜 公団賃貸・分譲併存 昭和56年入居開始

 昭和40年代に造成された埋立地に建設された公団住宅で、東西線南行徳と京葉線新浦安の間に位置します。当初建設された高層棟と後から追加された中低層棟が混在しており、なかなか面白い配置になっている団地です。
(2022年2月10日更新)



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団地が建設されたのは昭和53年頃のことですが、この頃はちょうど「新規団地未入居問題」が新聞を賑わせていた時代にあたります。新規団地未入居問題とは、ひとまず建物が完成したものの周辺の交通網整備が間に合わなかったり、募集したところで全く需要が見込めないなど、様々な事情により各地の新築団地で入居者募集が見合わせとなった問題です。募集が見合わせとなった団地では、ピカピカの新築団地が数年にわたり放ったらかしにされ、公団不要論が巻き起こるほど深刻な問題となっていました。ハイタウン塩浜も何らかの原因で未入居団地となったと見られ、昭和54年の航空写真では高層棟がほぼ完成しているのが確認できますが、実際の入居は昭和56年となったようです。完成から入居までの期間、残余地に人気の低層分譲住宅を追加建設したり狭小住戸の二戸一改造が行われ、昭和56年に晴れて入居開始となりました。なお、未入居問題については昭和52年に公団住宅基本問題対策委員会(建設省内)が設置され、需要喚起に資する様々な施策が行われました。未入居対策がほぼ完了したのはバブル景気直前の昭和59年のことです。


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ハイタウン塩浜のメインゲートは敷地の南東側です。商店街になっています。


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オレンジ色の部分がUR賃貸住宅です。黄緑色の11号棟と16号棟は、分譲棟をUR都市機構が所有し賃貸住宅として貸しているというちょっと特殊な棟になっています。

以下URハイタウン塩浜団地概要書
「当団地の一部の住棟は、ハイタウン塩浜第二住宅(分譲)の敷地内においてUR都市機構が当該分譲住宅管理組合の一員として所有する賃貸住宅です。(11・16号棟)そのため、当該分譲住宅管理組合で定めた「共同生活の秩序維持に関する協定」などを遵守していただくことになります。なお、これらのことについては、契約時に別途「承諾書」を提出していただくことになります。」


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商店街にはコンビニやスーパーが入居しており、なかなか便利です。


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商店街はそれなりの規模


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この団地名も予定通り入居を開始していたら「南行徳団地」とかになっていたのでしょうか。


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高層ポイントハウス


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高層棟に囲まれた空間でも空が広く感じられるのが公団品質です。


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分譲棟はなかなか凝ったデザインです。


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隙間を埋める中層棟


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団地ができるちょっと前までここが海だったとは想像できませんよね。


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遠くにちらっと見える高層ポイントハウスがかっこいいです。


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直線の団地に取り入れられた曲線の壁。昭和50年代の団地商店街はコンクリートで色々な形に挑戦しています。


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平行階段の分譲棟。高層でありながら階段室型なのですね。


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ベランダを介して二戸をつなげたニコイチ改造住棟です。


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高層ポイントハウス・高層板状住棟・中層棟・低層棟が混在する個性ある団地風景。


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エレベータータワーが凸凹した迫力あるフォルム


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住棟間は緑が豊富です。


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後から追加建設された2・3階がメゾネットになっている住棟。ポストは階段下にあるのですね。


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百草団地で初採用された高層ポイントハウスも昭和50年代になるとだいぶ幅広になってきます。右後ろに見える棟は、ベランダを介して2戸を1戸に繋げたニコイチ改造棟です。


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低層メゾネット住棟です。多摩NTタウンハウス諏訪で採用以降大人気となり、公団の起死回生をかけて様々な場所に採用されました。


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四阿


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プレイロット


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市に移管された公園が商店街の奥にあり、憩いの空間になっています。


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昭和50年代の団地は個性ある高層棟が見られ、興味深いですね。


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分譲棟は妻面タイルが残っていました。


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大きい!


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賃貸棟


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波打つ形状のベランダが特徴の分譲棟


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分譲エリア


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南永田団地(横浜市)でも見られたベランダが凸凹している高層棟ですね。


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高層スキップフロアに中層階段室型と一つの団地に様々な住棟が混在していて面白いです。


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分譲エリア


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低層棟は戸建感覚です。住棟番号は設置されていないのですね。


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もともと広場や駐車場になるはずだった土地に低層棟が建設されているわけですが、それほど「埋め尽くされた感」はなく、不自然な感じはしません。


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スキップフロア型


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こんな所にも低層棟が!


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集会所も立派です。高層ポイントハウスがかっこいいですね。


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低層棟とニコイチ改造高層棟


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埋立地は道路が広くていいですね!ハイタウン塩浜は以上です。(写真全50枚)
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